ネットとリアルの関係は??
以前は、ネットは匿名性が強い、つまりネット特有の空間がありました。
そして、ネットとリアルの融合により、SNS利用に目が向けられるようになっていきました。
この度、「裏アカウントを使う子ども達の心理とその支援」のお話を伺うことができました。
ネット特有の空間は、今でも存在するものの、課題は未成年者によるネットの利用方法。
ここで重要なポイントは、利用制限だけでは問題は解決しないことです。
利用制限では、一定のフィルタリングがなされているものの、
フィルターが効かない環境になれば、世界を相手に自由に動くことができます。
そのため、利用させないこと(利用制限)以外に、どのように利用すれば良いかを教えることが
必要になってきます。
とはいえ、発想が豊かで、好奇心が旺盛、比較的時間を見つけやすい子どもにとっては、
ネットの利用自体を覚えることには、弊害は大きくないと思います。
(むしろ保護者が教えてもらう方になることが多い状況かと)
まずは、ネットを利用している子どもの心理状態を考えてみます。
客観的には、世界に発信。
主観的には、友達などと会話する、便利な道具。
ここが大きなポイントだと思われます。
主観をより客観に近づけるのか。
鍵垢や裏垢など、利用目的に応じて使い分けている利用者も多いですが(最高16個という話も)、
閉じた世界と開かれた世界だけではなく、世界に通じる道があることにも注意が必要です。
(例:鍵垢で情報発信、その後にリツイートされた場合)
2017年に発生した、9遺体が発見された「座間事件」。
この事件は、SNSを利用した犯罪であり、犯人逮捕もSNSからというもの。
何かが発生した場合に、
「なんでこんなことをしたんだ」
という前に、
予防策と、「どうなった?大丈夫か?」などと受容する体制づくりが必要であることを
改めてお話いただきました。
(岡崎女子大学 子ども教育学部 花田経子氏)